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カテゴリ:飛行機(軍用機)( 18 )

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小松基地航空祭2016【飛行教導群/アグレッサー】パイロット


【F-15機動展示】【救難展示】【ブルーインパルス】【飛行教導群/アグレッサー】

石川県小松市 航空自衛隊小松基地 飛行教導群


迷彩塗装のF-15DJが
空へと駆け上がる。

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だがこれは
航空祭用のスペシャルマーキング機ではない。

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ブルーインパルスのような
アクロバット飛行隊の所属機でもない。

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この迷彩柄のF-15が住処としているのは

「飛行教導群」。

通称、
「アグレッサー」。

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航空自衛隊に所属する戦闘機乗りの中でも
極めて優れた技量を有するパイロットだけが集まる
特別な飛行隊。

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彼らに与えられた任務は
「空中戦における戦技指導」。

日本各地に展開する
一線飛行隊のパイロットに
空中戦の技術を指導する「師範」の集団だ。

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彼らの戦技指導はいかなるものなのか。

それは
「敵になりきる」
こと。

彼らは空の上で、
F-15として戦うだけでなく、
有事の際、一戦を交えるおそれのある他国の航空機、
例えば、スホーイやミグの
機動や戦術を徹底的に再現して飛び、
敵による航空侵攻を現示してみせる。

彼らが「アグレッサー(Aggressor)=侵略者」
と呼ばれる所以はここにある。

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訓練では
いつの日か我々に矛を抜いてくる「かもしれない」
敵機との空中戦がリアルに演出される。

実戦と変わらぬ状況下で、
どう攻め、どう守るのか。

一線パイロット達の腕が試される。

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アグレッサーを相手に勝利できれば
それはまさに横綱相手に金星を勝ち取ることに等しい。

パイロットたちは
猛然と食らいつく。

だが、大抵の場合
勝負は瞬く間に決する。

初めてアグレッサーとの訓練に参加したパイロットは
彼らと自分との間に立ちはだかる
技量の差に愕然とするという。

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訓練を共にした一線パイロットから彼らは
「神様レベル」
と評されることもある。

F-15のパイロット、通称"イーグルドライバー"の資格は航空自衛隊の中でも、
ごく限られた者しか与えられない。
イーグルのコックピットに身を沈めている時点ですでに、
才能の神の祝福を受けていると言っても過言ではないのだが、
さらにそのイーグルドライバー達から、
崇敬の眼差しを送られるのが
アグレッサーのパイロットなのである。





小松基地航空祭の一大イベント、
F15大編隊航過に向け、303、306飛行隊とともに4機のアグレッサーが飛び立つ。

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30分後、
彼等は大編隊の左翼として戻ってきた。
時折小雨がぱらつく鈍色の空を背景にするとイーグルはモノクロの影に変わる。

アグレッサーの売りである迷彩柄も目を凝らさなければ分からない。

今年、小松デビューを飾ったばかりの彼らとしては
あまりにも控えめなお披露目だ。

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二度にわたる大編隊のフライバイが終わると
303、306飛行隊のイーグルが次々と着陸してくる。

彼らもおそらく、その最後に着陸してくるに違いない。

だが、いつまで経っても降りてくる気配がない。

地上では航空祭のプログラムが着々と進んでいく。

救難展示が終わりF2の飛行展示が終わり、
彼らがまだ降りてきていないことを誰もが忘れかけた頃、
「お待たせしました!」という突然の会場アナウンスとともに
迷彩イーグルは上空に再び姿を現した。

このタイミングで飛行展示を行うとは。

さすがはアグレッサー、
観客の隙をも突いてくるのだ。

スホーイカラーの#090号機が会場左手から進入。

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会場上空で180°ハイGターンを開始。

垂直近くまでバンクし
機体下面が露わになる。

翼の下に取り付けられているのは
外部燃料タンク。
1本あたりの燃料搭載量は610ガロン(≒2300リットル)

機体中心線に取り付けられている
オリーブドラブ色の装備は
電波妨害装置(ALQ-131)。

単座型のF-15Jの場合、
このECM装置は、座席の後ろの空間に収納されている。
しかし、教導群の運用する複座型のF-15DJは
前席後方の空間が後席として使われているので
ECM装置を搭載するスペースが無い。
機外懸架型のECMポッドを搭載しているのはこのためだ。

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アフターバーナー使用のハイGターンでかかる荷重は
およそ8Gに達するという。

通常の8倍の重力。
体重60キロは480キロに。
首から上に満タンの灯油ポリタンクをくくりつけているのと
同じような状況を想像してもらえば
それいかに凄まじい荷重かは
お分かりいただけると思う。

一般人であれば
だいたい4Gで腕を動かすことさえ辛くなるというが、
パイロットはその倍の荷重に耐えながら
首を回して周囲の状況を確認しつつ、
その手足でこの金属の鳥を操っている。

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彼らは会場上空を縦横無尽に飛ぶ。

見慣れた飛行展示のパターンとは違い、
機体がどちらから進入して
どちらに離脱していくのか予測がつかない。

撮る方も必死で追いかけるしかない。

彼らの変幻自在な航跡をファインダーで追いかけるうち、
その飛び方に、
今まで感じたことのない
違和感のようなものを感じた。

その違和感の正体がなんなのか
最初はよくわからなかったが、
彼らの飛行に目を凝らすうちに
あることに気づいた。

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イーグルは機体もパワーも大きく、飛び方も力強い。
特に航空祭の飛行展示では、
力任せともいうべき派手な機動が魅力でもある。

それに比べ、
彼らは、やたらと「ひらひら」飛んでいるように見える。
まるで木の葉が風に舞うように
軽々と空を滑っていく。

イーグルの荒々しさに慣れた目に
それはとても奇妙に映る。

教導群のイーグルは複座型とはいえ、
基本的なスペックは単座型のイーグルとほぼ同じ。
この飛行展示でも、
フルパワーでギリギリの旋回をしていることに
変わりはない。

だが、彼らの飛び方には
イーグル特有の「荒々しさ」が
感じられないのである。

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戦闘機を急旋回させる時、パイロットは
まず旋回すべき方向に機体を倒す「バンク」という動作を行い、
次に操縦桿を引いて「機首上げ」を行うことで、機体は急旋回を開始する。
旋回を中止して水平飛行に移るときは、その逆の手順を踏む。

彼らの飛び方をつぶさに見ていると
教導群のイーグルは
旋回に移行する動作と
旋回から離脱する動作が
明らかに違っている。

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展示飛行の花形、ハイGターン。
水平飛行からバンクをかける時、
地面と平行だった翼が、一瞬のうちに垂直近くまで立ち上がる。
大抵の場合、
立ち上がった翼が、勢い余って小刻みに揺れる。
だが、彼らのイーグルは
翼が目的の角度まで立ち上がると、そのままピタリと止まる。

バンク後、機首上げ動作で旋回に移る時、
普通であれば、機首上げした勢いで
イーグル全体がシーソーのようにバタバタ揺れる。
だが、彼らのイーグルは
まるで空中にレールでも敷かれているかのように
滑らかに旋回を開始する。

動くときには素早く、
だが、止めるべきポイントではすっと静止する。
全ての飛行動作において、
それが徹底されていた。

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一切の無駄がない機動。

まるで、
達人の舞う日本舞踊を見ているようであった。

一見緩やかなようでいて、
素早く正確無比な動作を繰り返す。
空中の一点で静止していた指が
最小限の弧を描いて
次の一点ですっと止まる。
それが、達人の舞だ。

彼らの飛び方は
まさにそれだった。

時速数百キロで飛ぶ
25トンを超える金属の塊が
舞踊家のしなやかな指先のように操られていた。

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空中戦、特に近接戦闘では
いかに小さく素速く旋回して、
自機を相手より優位な位置に持っていくか。
手持ちの運動エネルギーをどう使いこなしていくかが
勝負の鍵となる。

機体の動きに無駄があれば、
その一挙手一投足ごとに
僅かではあるが、エネルギーが余計に消費されていく。

その結果、機体の速度は減り、旋回半径は大きくなり、
いつの間にか敵に背後を取られ、
自分めがけて放たれたミサイルを
背中で受け止めることになりかねない。

そういう「無駄な動きの怖さ」を
彼らは知っている。
イーグルの有り余るようなパワーでさえ、
温存することの大切さを彼らは知っている。

だから、彼らはこの金属の猛禽を
これほど繊細に操る。

強いとは、相手を「凌駕する」ことだけを意味しない。
相手よりも「失わない」こともまた強さなのだ。

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「ヒョウモンダコ」の愛称で知られる#095号機が
左手から進入。と同時に横倒しになる。

そのまま姿勢を変えずに直進してくる。

ナイフエッジだ。

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わずか数秒の瞬間芸と思いきや、
10秒をゆうに超え、イーグルは翼を垂直に立てたまま、
滑走路上空を横切っていった。

F-15のナイフエッジが公式に披露されたのは、
1995年、百里基地で、204飛行隊の
F-15機種転換10周年を祝う記念式典でのことだ。
この時のナイフエッジの継続時間は
約4、5秒だったという。
当時はそれが限界とされていた。

それから20年。
今、イーグルのナイフエッジは、
教導群のパイロットによって、
ここまで進化している。

この機動ひとつとっても、
彼らが類稀な「イーグル使い」であることに
疑問の余地はないであろう。

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1時間を超える上空待機後であることと
生憎の天候だったこともあり、
飛行展示はあっという間に終了し、
彼らは地上に戻ってきた。

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大勢の観客に迎えられる。

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迷彩柄のイーグルは
通常のイーグルと比べ
何とも言えない威圧感がある。

機体と正対すると、
高速で回転するタービンの金属音が耳に刺さる。

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主翼付け根で赤色の衝突防止灯が
心臓の鼓動に似たリズムで明滅する。

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コックピットには2人のパイロット。
常に彼らは2名体制で動く。
緊迫する訓練において、
より正確な状況把握と安全確保を行うためだ。

機上から投げかける眼光は鋭い。

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キャノピーが開く。

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アグレッサーパイロットへの道は
誰にでも開かれるものではない。

本人がいくら転属を希望しようとも
最終的な登用の決定権は
常にアグレッサー側にある。

一線の飛行隊の中で、
操縦技術、人格、指導能力などに優れ
なおかつ、アグレッサーパイロットとしてのキラリと光る素質を
見出された者だけが、
いわゆる「一本釣り」の形でスカウトされる。

「あいつが欲しい」と言われるまでは
迷彩イーグルのコックピットは
どれほど腕の立つパイロットに対しても、
永遠に閉ざされたままなのだ。

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一線飛行隊では一目置かれるような
手練であったとしても、
アグレッサーの門をひとたびくぐれば
ベストパイロットの玉座に安住していることはできない。

ここでは誰もが階級や経歴に関係なく
「見習い」として再スタートを切る。
一度は光り輝いた才能の宝石も、ここでは再び原石として扱われる。

厳しい訓練を重ねながら、
戦闘機乗りとしての資質をさらに研ぎ澄ます日々を経て初めて、
アグレッサーパイロットとしてデビューすることが許されるのだ。

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戦闘機の性能が日々向上し
空飛ぶコンピューターと言われるようになった今日でもなお、
それを操るパイロットは
己の動物的勘や生存本能に頼る部分が大きいのだという。

恐ろしいほどの荷重を全身で受け止めながら
常に天地がぐるぐると入れ替わる世界だ。
悠長に考えている余裕などない。

考えるよりも先に体を動かし
先んじて敵にとどめを刺す。
「どうしたら勝てるのか」という条件は
頭ではなく体が覚えている。

アグレッサーの門をくぐるパイロットたちも
日々の訓練の中でそうやって戦いながら
ベストパイロットの道を登ってきた。

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ところが、
アグレッサーでは
それまでの強い自分を支えてきたはずの操縦法が
根本から否定されるのだという。

どうしてそこで旋回したのか。
どうして撃ったのか、撃たなかったのか。
敵機との位置関係はどうか。
僚機との連携はどうだったのか。

これまで
「勝利」の名のもと結果論的に是とされていた
無自覚な操縦の一部始終が
理論の俎上に載せられ、検証される。

空の上に、理由なき操縦などない。

そういう事実を突きつけられる。

過酷な3次元空間で
自他の動きを
常に冷静沈着に分析しながら
都度、最良の手段を選択する。

本当に強いパイロットとは
それをやってのける者なのだと
思い知らされる。

空中戦の勝敗を決するのは
運命の女神の微笑みなどではなく
常に自分自身なのである。

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彼らはここで
これまで培ってきたプライドの鎧を
一枚一枚剥がされながら
真のアグレッサーパイロットへと成長していく。

こうして迷彩イーグルを駆って
空を自在に飛び回る彼ら全員が
ひたすら己と向き合った茨の道を背にして
立っているのだ。

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アグレッサーの部隊マーク「白コブラ」。

このマークを右上腕に着けるのは
並大抵のことではない。

それは、
大空の神に見初められ
イーグルドライバーとして歩んできた者たちの中で
一握りの者だけが辿り着くことができる
さらなる到達点だ。

戦闘機乗りの道を極めた彼らによって
イーグルは真の力を解き放つ。

彼らが航空祭の飛行展示で見せた超絶技巧は
彼らの矜持そのものであった。

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今日も、
迷彩イーグルは空へと駆け上がる。

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自分を
そして他を
強くするために。


小松基地航空祭2016
― 完 ―






― 撮影機材 ―
EOS5D Mark III
EF70-200mm F2.8L IS II USM
EF500mm F4 L IS USM
EXTENDER EF2×III

― 参考文献 ―
『兵士を見よ』杉山隆男(新潮社)
『現代の航空戦』ビル・ガンストン+マイク・スピック 江畑謙介訳(原書房)
『ブルーインパルス 大空を駆けるサムライたち』武田頼政(文春文庫)
『最強の戦闘機パイロット』岩崎貴弘(講談社)
『JWings 2015年11月号』(イカロス出版)



― 後記 ―
二十数年前。
初めてアグレッサーの迷彩イーグルを目にした時のことは
今でもよく覚えている。
通いつけの本屋の店先で
何気なく開いた航空雑誌のムック本。
その見開きページの一角に
宮崎の海岸線の上をデルタ隊形で編隊飛行する
彼らの姿があった。
最初は、何かの記念塗装機だと思った。
でもキャプションを見れば、これが通常塗装なのだという。
わざわざ青灰色の制空塗装を施して
機体を空に溶け込ませる忍術戦法を重んじる戦闘機の世界で、
「さあどこからでも撃ってこい」と言わんばかりのド派手な塗装に
まず痺れた。
そして、この奇異な迷彩イーグルを操っているのは
航空自衛隊最強のパイロット達であるということが
私の心をさらに鷲掴みにした。
その日から、迷彩イーグルは私の憧れになった。
事あるごとにこのページを開いては、飽きもせず眺めた。
プラモデルもいくつ組み立てたか分からない。
当然、作ったのは全て複座型のF-15DJ。
エアブラシを使ってまでアグレッサーの塗装を再現することに熱中した。

いつか、この眼で見たいと思った。
だが、彼らの本拠地は宮崎県の新田原基地。
遠すぎた。
遥か南国の空を駆ける迷彩イーグルを思いつつ、
時だけが過ぎていった。

2016年、信じられないニュースが飛び込んできた。
「飛行教導群、小松に移転」
自衛隊の組織改編により
航空総隊直轄の「飛行教導隊」が「飛行教導群」に再編され
さらに、丸ごと小松基地に引っ越しをしてくるのだという。

いつか会いに行きたいと思っていたアグレッサーが
向こうから会いに来てくれる。
あまりの嬉しさに身震いした。

指折り数えた航空祭当日。
本降りの雨に見舞われた。
最も近所のエアベースである小松とて
気軽に行ける距離ではない。
雨の航空祭であれば、普通は遠征を断念するところだ。
でも今回は
どうしても行かねばならない理由があった。

雨でもいい。
ずぶ濡れになってもいい。
地上展示だけでも構わない。
夢にまで見た迷彩イーグルを、
彼らが本当に小松に来たということを、
この眼で確かめたかった。

そして、
雨に濡れる駐機場の真ん中に
迷彩イーグルはいた。

やっと、
やっと会えた。


航空祭が終わって、
撮った写真をRAW現像し
ブログにアップする。
最後に、
このアグレッサーの写真が残った。

このアグレッサーの記事だけ
書き進めることができなかったからだ。

迷彩イーグルを知ったあの日から
幾つもの関連書籍を読み漁り
彼らのことについて考えた。
書くべきことはいくらでもある。

しかし、書きたいことが多すぎて
うまくまとまらない。

思い入れが強すぎるというのも困ったものだ。

書いては消し、書いては消しを繰り返し
結局、全部消して振り出しに戻る。

思うように言葉を紡げない己の非力さを
これほど呪ったことはない。

結局、あれから4か月近くが経ってしまった。

写真ブログなのだから、
写真だけを載せればいいのかもしれない。

アグレッサーの奇抜な塗装は
いかにも写真映えする。
「こんな面白い塗装のF-15が飛んでるんですよ」
で終わらせてもいいのだ。

でも、私がやりたいのは
それではない。

被写体にはすべて
物語がある。

幾枚もの写真同士を繋ぐ
ストーリーがある。

私がやりたいのは
その物語を伝えることだ。

写真は有能だが
万能ではない。
写真だけでは伝わらないことが
本当に沢山ある。

だから、時には
言葉の力を借りねばならない。

写真と文章を連ねることで
スタイリッシュさとは程遠い
野暮ったいブログになってしまうことも否めない。

けれど、そこから何か一つでも
見る人の心に響くものがあれば
それでいい。

足踏みすることなく
一つでも多くの物語を届けられるよう、
写真と言葉の技術を
もっともっと磨いていきたい。

これからも、
そういうブログでありたいと思っている。



【F-15機動展示】【救難展示】【ブルーインパルス】【飛行教導群/アグレッサー】



★ 第一回プラチナブロガーコンテスト ★


by TamaWakaba | 2017-02-03 01:11 | 飛行機(軍用機) | Trackback | Comments(2)
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小松基地航空祭2016【ブルーインパルス】


【F-15機動展示】【救難展示】【ブルーインパルス】【飛行教導群/アグレッサー】

石川県小松市 航空自衛隊小松基地 小松基地航空祭


航空祭当日は朝から厚い雲が垂れ込め、

小雨が降ったり止んだりを繰り返す。

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午後になってもその状況に変化はない。

ブルーインパルスは飛ばないかも、と誰しも思い始めていた。

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しかし、なんとブルーインパルスがエンジンスタート。

この天候にも関わらず、飛ぶらしい。

会場が色めきだつ。

離陸に向け、活発な無線交信が行われる中、
ブルーコントロール(ブルーインパルスの地上管制局)から
「東北東方向に雨雲のレーダー反応があるので、5番機を先に上げるように」
という旨の指示が入る。

通常、ブルーインパルスは
1から4番機が先に編隊離陸した後、5,6番機がペアで離陸する。

5番機が先に離陸するのは、
「ウェザーチェック」を行うということだ。

ブルーインパルスは密集した編隊を組む時、
隣り合う機体との翼端間隔は約1メートルほどにも狭まる。

その時、きわめてタイトなポジションの保持を、
パイロットは目測で行っている。

それは、わずかでも操縦を誤っただけで空中衝突を免れない状況である。
ただでさえ精密な機体操作が要求される場面で、
もし編隊が雲中に突入してしまえば、
パイロットは完全に視界を遮られ、
間隔の保持はおろか、自機の位置すらわからなくなってしまう。
その上、複数の機体が密集している状況だから、
即座に衝突防止のブレイク(編隊の散開)をするということもできない。

ゆえに、ブルーインパルスにとって何より大事なのは、
自他ともに「見えていること」であり、
展示飛行を実施するにあたっては
「視界を阻む雲の有無」になにより神経を尖らせるのだ。

そして、5番機が単独で離陸。

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飛び立った5番機は、基地上空と周辺空域を周回し
シーリング(≒雲底高度)をチェックする。

結果、基地上空の雲は切れているものの、
周辺空域は地上高1800~3000ft(フィート、約550~915メートル)
の雲に取り囲まれている、と5番機からレポートが入る。

ブルーインパルスの飛行展示では
気象状況や視程によって、
演じられる課目が決まっており、
それらは「区分」というセットにされている。

例えば、「バーティカル・クライム・ロール」や
「バーティカル・キューバン・エイト」など、
垂直系の課目が含まれる「第1区分」は
「シーリングが地上高1,0000ft(約3000m)以上」が実施の条件である。

続く「第2区分」ではシーリングが7000ft(約2100m)以上、
「第3区分」では5000ft(約1500m)以上、
「第4区分」では3000ft(約900m)以上
であり、区分が下がるにしたがって、高度変化が伴ったり、
機体をロールさせるような演目がカットされていく。

そしてこの時、隊長機である1番機からコールされたのは
「第5区分」。

辛うじて視程5km、シーリング1500ft(450m)が確保できた場合に実施する
「航過飛行(編隊での上空通過)」だ。

ウェザーチェックの結果、やっぱり中止で即着陸
ということも十分ありうる天候なので、
派手な機動はないにせよ、飛んでくれるだけでもありがたい。

1~4番機がフォーメーションテイクオフ。

6番機がそれに続く。

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離陸した編隊に、ウェザーチェックを終えた5番機が合流。

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基地を北から大きく回り込みながら
隊形変換。

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「デルタ・ダーティー・ローパス」
デルタは三角形、ダーティー(dirty)はランディングギアを出した状態のこと。
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「リーダーズ・ベネフィット・ローパス」
1番機を先頭に、2~6番機がアブレスト隊形で続く。
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「ポイント・スター・ローパス」
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4番機を芯にした五角形の編隊。
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演目をこなしながらも、
依然として雨雲の動きは悩みの種になっているようだ。

このまま続けるか止めるかで無線の通話が二転三転している。

しかし、なんとか続行が決定したようだ。


「スワン・ローパス」
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「グランドクロス・ローパス」

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新課目「フェニックス・ローパス」

東日本大震災からの復興に願いを込めた新技。
6機のブルーが不死鳥となって空を舞う。
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相変わらず雲行きは怪しく、
航過飛行も終了かと思ったその時、
無線から願ってもない声が聞こえた。
「以降4区分!」

アクロバット課目が実施されるということだ。

6番機によるスローロールに続いて、
5,6番機による「コークスクリュー」
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背面になった5番機の周りを
6番機がバレルロールで追従する。
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この日、6番機の操縦桿を握っている
橋本健二一尉はこの小松基地航空祭が
ブルーインパルスでのラストフライトとなる。

演技からその気合が伝わってくる。
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喝采の中、飛行展示は終了。

航空祭終了間近、
ブルーの機列の前にメンバーの姿があった。
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橋本一尉はこの小松基地航空祭が
ブルーインパルス6番機パイロットとしての
ラストフライトとなる。
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ブルーインパルスのパイロットは、
元々はF-15やF-2といった戦闘機で飛んできた人達だ。
橋本一尉も、今シーズン限りで青いT-4を降り、
元の戦闘機乗りに戻っていく。

ブルーインパルスの任期は3年間。
パイロットとして飛ぶ月日の中にあって
ほんの一瞬と言っていいほどの時間なのかもしれない。
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だがその「一瞬」は、
人々の胸に、今も熱く刻まれている。

あの日、青い空に描かれた、
純白の航跡が忘れられることはない。

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ありがとう!

そして、お疲れさまでした!




【F-15機動展示】【救難展示】【ブルーインパルス】【飛行教導群/アグレッサー】







アップが遅くなって申し訳ありません。
最後に「飛行教導群」が残ってるんですが、
本腰入れて書いてますので、もうちょっとかかりそうです。
どうしても思い入れのあるSQですので・・・
by TamaWakaba | 2016-10-30 17:23 | 飛行機(軍用機) | Trackback | Comments(0)
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小松基地航空祭2016【救難展示】小松救難隊


【F-15機動展示】【救難展示】【ブルーインパルス】【飛行教導群/アグレッサー】

石川県小松市 航空自衛隊小松基地 小松基地航空祭2016



救難捜索機 U-125A
全幅15.66m 全長15.60m 全高5.36m
最大速度約820km/h
小松救難隊所属。
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捜索レーダー、赤外線暗視装置を装備。
きわめて高い捜索能力を有する。
いわゆる救難隊の「眼」となる航空機。
要救助事案が発生した場合、
真っ先に現場に駆けつけ、要救助者を捜索発見する。
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救難キット投下。
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要救助者の生存に必要な
応急物資を投下し、
ヘリによる救援まで支援する。
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救難ヘリコプター UH-60J
全幅5.43m(ローター含16.36m)
全長15.65m(ローター含19.76m)
全高5.13m
最大速度約265km/h
小松救難隊所属。

ユニットを組んで行動する先述のU-125Aが
あらかじめ発見した要救護者を
救助するのがこのUH-60Jだ。
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機体の側面には丸く張り出した
バブルウィンドウが取り付けられている。
機内からでも、地上や海面を目視できるようになっている。
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要救助者を発見。
旋回し、救助態勢に入る。
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ハイパワーで大きなヘリだが、
驚くほど機敏に動く。
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要救護者の上空に到達、
直ちにホバリングを開始。
悪天候で、会場にはかなりの風が吹いている。
強い横風を受けながらのホバリングだったが、
機体は空中にピタリと静止している。
パイロットの技量に驚かされる。
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ホバリングしたヘリから
降下用ロープを伝って降りてくるのは
救難員(通称:メディック)。
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メディックに求められるものは大きい。
救助を必要とするような事態を招く悪条件のなか、
ロープ1本で要救助者のところまで降りていき、
危機に瀕した人命をヘリの上まで救い上げる。

極限の状況下で、人の命を救う。
そしてまた、自分の命も失ってはならない。
救助現場において彼らは二人分の命を背負うのだ。
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当然、肉体的にも精神的にも、生半可では務まらない。
厳しい選抜試験をパスしても、
その全てがメディックの資格を取得できるわけではない。
一般人の想像を絶する、極限まで肉体を酷使する訓練が続く。
訓練と呼ぶには度が過ぎた、
もはや地獄の責め苦と思われるような肉体酷使の連続は、
体力錬成のためなどではなく、
むしろ、肉体が極限を超えてもなお
「何が何でも自己を生存させ他を助ける」
という不屈の精神力を養うためにあるのだという。

参考:That others may live 日本の救難活動における「最後の砦」(JASDF HEADLINE)

メディックとはそういう人達なのだ。
彼らが最強と言われるゆえんである。
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降下するメディックを上から支援するのが、
機上整備員だ。
メディックが降下している時、
機体は最も安定性を求められる。
機体の動き如何では、
メディックや要救助者が振り回されたり
海面に叩きつけられるような事態が起こりうるからだ。
だが、ヘリのパイロットは操縦席で前を向いている必要があるため、
降下しているメディックを見ながら操縦はできない。
そこで、メディックが降下を始める際、
機体の操縦は、パイロットからこの機上整備員に委ねられる。

機上整備員は、
専用の操縦桿を使って片手でヘリの位置を微調整しつつ、
もう片方の手で降下用ロープとホイスト(巻き上げ機)を操るのだ。
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要救護者とメディックを、無事収容。
鍛錬されたチームワークのなせる技だ。
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救難隊の本来の目的は、
墜落した自衛隊機のパイロットを救助することだが、
災害や山海の遭難での、
彼らの八面六臂の活躍は今や誰しも知るところだ。

これまで、彼らの力でいかに多くの人命が救われたか。

絶望的な状況の中、彼らが上空から差し伸べる救いの手は
どれほど多くの人々に生きる希望を与えただろうか。


彼らはかけがえのない
この国の支えなのである。





【F-15機動展示】【救難展示】【ブルーインパルス】【飛行教導群/アグレッサー】



by TamaWakaba | 2016-10-21 00:08 | 飛行機(軍用機) | Trackback | Comments(0)
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小松基地航空祭2016【F-15機動展示】303・306飛行隊


【F-15機動展示】【救難展示】【ブルーインパルス】【飛行教導群/アグレッサー】

石川県小松市 航空自衛隊小松基地


空は鉛色

時折小雨。

そんな天候を物ともしない。

そう、あれはF-15Jイーグル。

全天候型の鷲なのだ。

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306飛行隊のスペシャルマーキング機(#62-8866)
今年は創隊35周年ということで
部隊のシンボルである「鷲」がモチーフになっている。
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アフターバーナー点火とともに
バリバリという辺りを揺さぶる凄まじい轟音。
一度聞いてしまうと病み付きになる。
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雨模様で湿度100パーセント。
ちょっと動いただけでも、翼の上に
ベイパーが盛大に出る。
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あり余る強大なパワーで
大気を屈服させながら飛んでいるのだなあと思う。
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各飛行隊のF-15が次々と離陸。
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F-15総勢12機による
大編隊航過。
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空が暗いせいで
アフターバーナーの炎が際立つ。
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雨雲を背にして
ファイナルアプローチ。
着陸灯が輝く。
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着陸
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303飛行隊のスペシャルマーキング機。
ドラゴンの爪が大きく描かれている。
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背中のエアブレーキを開け閉めして
観客にご挨拶。
簡単にパタパタしているようで、
このエアブレーキ、タタミ1畳分の大きさがある。
近くで見ると本当にデカい。
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303飛行隊スペシャルマーキング機パイロット。
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306飛行隊スペシャルマーキング機パイロット。
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303スペマ機の機首に描かれた「龍」。
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306飛行隊のスペシャルマーキング機は着陸後、
機番「866」に一手間加えて
飛行隊のナンバー「306」へ。
芸が細かい!
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とにかく、
まずは飛んでくれて良かった!




【F-15機動展示】【救難展示】【ブルーインパルス】【飛行教導群/アグレッサー】




機材:EOS5D Mark III + EF500mm F4 L IS USM + EXTENDER EF2×III


去年は小松基地付近まで到達しておきながら
大渋滞に巻き込まれ、
背中で轟音を聞きながら泣く泣く撤退という
地獄の責め苦を味わいました。
それから幾星霜。
雪辱を果たす機会をずっと待ち続けていました。
ところが、今年の小松基地航空祭の天気予報は「雨」。
連日の祈りもむなしく、当日も雨。
深夜0時ぴったりに自宅を出たのですが、
もうその時点で降ってました。
道中、富山辺りではザーザー降り。
すでに胸中は諦めの境地に達し、
「地上展示見たら帰ろう・・・」
と呟くに至りました。
駐車場に車を入れ、ちょっと一眠り。
フロントガラスをバチバチ叩く雨の音で目が覚めました。
絶望的なコンディション・・・
でも、今更抜いた刀を収めることもできず
雨ガッパに身を包んで出撃しました。
すると、なんとなく雨が小降りに。
基地の方からエンジンスタートの音が聞こえてきました。
おお天恵かな天恵かな、
と喜び勇んでシャトルバスに乗ると、
何故かバスが動かない。
基地まで数分のところを、大渋滞に巻き込まれジリジリ運転。
どうやら、基地の中で招待客の車をさばききれず
周辺道路に溢れた模様。
それで優先的に通行できるはずのシャトルバスが通れなくなってしまったとのこと。
おかげで、本来数分であるはずのシャトルバスに1時間も乗る羽目になりました。
基地についた頃には
オープニングフライトと303飛行隊の機動展示はすでに終わってました。
やはり航空祭には魔物が住んでます。

でも、絶望的な天候にも関わらず
飛んでくれたことにまず感謝です。
この後のプログラムは無事撮ることができました。

小松基地航空祭の記事は以上で終了です、
と思いきや、
もうちょっと続きます。


by TamaWakaba | 2016-10-20 00:30 | 飛行機(軍用機) | Trackback | Comments(2)
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エア・フェスタ浜松2015予行 ブルーインパルス 【前編】

静岡県浜松市 航空自衛隊浜松基地 エア・フェスタ浜松2015 予行(11/7)



2015年11月7日。
航空自衛隊浜松基地
浜松広報館エアーパーク西側。

1週間前からの予報のとおり
天気は下り坂。
雨に向かって雲が厚みを増している。

翌日に開催される航空祭「エア・フェスタ浜松」の
予行を兼ねた「エア・フェスタ浜松2015 前日見学会」。

フライトに向け待機する
ブルーインパルス各機。

会場の外からの撮影は
今回が初めてだ。

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14:26
ラインアップ。

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離陸前のスモークチェック。

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14:29
離陸。

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3番機の後席が
ハンドサインを出すのが見える。

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ダイヤモンドテイクオフ&ダーティーターン開始。

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5番機による
ローアングルテイクオフ&ハーフキューバンエイト、
6番機による
ロールオンテイクオフ。

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チェンジオーバーターン。
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ブレイクの瞬間は
何度見ても
息を呑む。

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青空が似合うブルーインパルスだが、
一面の曇り空に
モノクロームで描かれる航跡も
いぶし銀の美しさがある。

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光と影を
縫い合わせるように飛ぶ。
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スタークロス前段
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スタークロス後段
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~ 【後編】につづく ~


by TamaWakaba | 2015-11-15 23:11 | 飛行機(軍用機)
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エア・フェスタ浜松2015予行 ブルーインパルス 【後編】

【前編】


ブルーインパルスの曳くスモークの発生装置。
エンジンノズルから排出される高温のガスの中に
スピンドルオイル(低粘度潤滑油)を流すことによって
オイルが瞬時に気化して白煙となる。

スモークのON/OFFは、
パイロットが操縦桿のトリガースイッチを操作することで行っている。
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(拡大図)


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4シップインバート
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ローリング・コンバットピッチ
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着陸後、
会場側に直帰せず、
我々の前の誘導路にやって来てくれた。

嬉しいサプライズだ。
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1番機。
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4番機
川村一尉
TACネーム"RUM"
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6番機
山﨑一尉
TACネーム"BLADE"
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素晴らしい演技を
ありがとうございました。
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~ 【前編】にもどる ~



□■□ 使用機材 □■□
EOS5D Mark III
EOS7D
EF500mm F4 L IS USM
EF70-200mm F2.8L IS II USM
EF16-35mm F2.8L II USM


□■□ 撮影後記 □■□

今シーズンほど航空祭に縁遠かった年はない。

9月。
例年訪れている小松基地航空祭。
今年も意気込んで出掛けた。
ただ、いつもより現地に到着するのが少し遅い。
車の数が尋常ではない。
毎年順調に行きすぎて、油断があったのかもしれない。
三連休の中日を甘く見ていたのだと思う。

基地正門に至る交差点を通過し、駐車場に向かう途中、
かつて経験したことのないほどの大渋滞が始まった。
駐車場まではまだ数キロ。
渋滞に巻き込まれてからの30分で、車は10メートルも進まない。
それは超音速の飛行機とは真逆の世界だった。

車の窓を開けると、基地の方から
場内放送の軽快な音楽が風に乗って流れてくる。
ゲートが開かれ、長い人の列がゆっくりと動き始めた。
航空祭の開始まで、もう間もない。

依然として車列は動かない。

私の何台か後ろで
交通整理のために呼ばれたであろうパトカーでさえもが
微動だにできず、赤灯をむなしく回転させている。

身動きがとれない中、時間だけがいたずらに経過していく。

その頃、基地からJFSの唸りが聞こえ始めた。
オープニングフライトのF15がエンジンを始動したに違いなかった。

もはや、オープニングフライトはおろか、
午前のプログラムを会場で見ることすら
絶望的になりつつあった。

ここで車を放り出して
基地正門まで走れば5分もかからない。
だが、それは叶わない。

飛行機を愛するがあまり、
あとわずかで手が届きそうなこの距離が
果てしなく遠く、辛い。

あまつさえ撮影も満足にできない車の中で
航空祭が始まってしまうのは
屈辱に近い責め苦だ。

エンジン始動音の多重奏を遠くに聞きながら、
何か月もの間、この航空祭を心待ちにし続けた日々のことを思った。

思いを巡らすうちに
突如として
情熱の糸が
プツリと切れるのが分かった。

見ることができないのなら、
いっそのこと忘れてしまいたい。

もう帰ろう。

やにわにハンドルを右に切って
嘘のようにガラ空きの反対車線を進む。

車が小松の市街地に差しかかった頃、
頭上をF15のオープニング編隊が
腹に響く轟音を残して何組も通過していった。
本当なら、基地のエプロンから仰ぎ見るはずの編隊だった。

30分後、車は隣町
能美市の高台にいた。

せっかく遠路北陸まで来て、
ただ帰るのも悲しすぎる。
だから、能美市にある陶芸村に
ちょっと寄って、九谷焼のいい器でも探そう、と思ったのだ。

基地からはだいぶ離れているので、
頭上を戦闘機が飛び回って、
悔恨の念に苛まれるということもないだろう。

九谷焼の店が立ち並ぶ通りを歩く。

航空祭の痛手から
なんとか精神的に立ち直ろうとしていたその時、

ドオオオオオオオーン

という地響きのような重低音が
辺りの空気を震わせた。

観光客が「なんの音だ!」と驚いて周囲を見回している。

音のする方向に目を凝らすと
遠く豆粒のように小さなF15が
フルパワーでハイレートクライムしていくのが見えた。

小松基地から優に10キロは離れているであろうこの高台にも
F15の轟音は荒波のように押し寄せてくるのだった。

建物の中へさえ、音は追いかけてくる。
背中にあの轟音をぶつけられるたび
器を漁る手は止まり
頭の中は真っ白になった。

そんな後悔と口惜しさを
嫌というほど味わった9月21日。

このトラウマを抱えたまま
今シーズンを終わらせるわけにはいかない。

スケジュール的になんとか行けそうなのは
浜松基地航空祭。
これを逃せば、もうチャンスはない。

しかし、一向に運は見方をしてくれる気配はない。

当日の天気予報は高確率で、雨。

このままでは悪夢が現実になってしまう。

もう、こうなったら前日に行くしかない。

予行を見るしかない。

基地の中には入れないが、
それでもいい。
何としてでも飛行機が見たい。

初めて行った前日予行。

手探り状態で撮ってきた。

結果は・・・なんとか撮れました、という感じになってしまった。

縁遠い年というのはこういうものだ。

F15にもF2にも、今年は会えなかった。

だが、なんとかブルーインパルスには会えた。

それだけでも良しとしたい。

来年は必ずこの雪辱を果たしたいと思う。


 
by TamaWakaba | 2015-11-15 23:10 | 飛行機(軍用機) | Trackback | Comments(6)
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小松基地航空祭2014 パイロット ~ F-2帰投

石川県小松市 航空自衛隊小松基地 小松基地航空祭 (9/20)

【F-15機動展示】 【F-2機動展示】 【ブルーインパルス】 【パイロット ~ F-2帰投】



ブルーインパルスの展示飛行が終わると、
基地内は一斉に動き出す観客でにわかに慌ただしくなる。

見物客の厚い壁が崩れ
ようやく見通しが効くようになってきたエプロンの一角では、
他の基地から飛来してきた機体が
帰り支度を始めている。




F-2B (B=複座型)
機番:83-8134
登録:2008年1月
青森県 航空自衛隊三沢基地
第三航空団 第三飛行隊 所属

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垂直尾翼に描かれる
第三飛行隊のエンブレムは「兜武者」。

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パイロットがエプロンに現れる。

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全身を包む濃緑色のフライトスーツ。
その上にはGスーツ、
座席と結束するための各種ハーネス。
太腿に見えるのは飛行計画書だろうか。

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左襟の階級章は「三佐」。
いわゆる少佐、飛行隊の超ベテラン。
飛行班長クラスのパイロットであることが伺える。

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右肩には飛行隊のワッペン。
TACネーム「TWIN」が刺繍されている。

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さらに、パイロットがもう一人。

階級章は「一佐」。
後で調べたら、
第三航空団の航空群司令というやんごとなきお方だった。

三佐の操縦する機体に群司令が同乗するというのは、
普通の会社で例えるなら
部長の運転する車に専務が乗るような事態である。

しかし、これは戦闘機。

そこら辺の黒塗り高級セダンではないことを、この後見せつけられることとなる。

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左腰に見えるパイプ上のものは「Gホース」。
Gスーツに空気を送り込むための部品だ。

戦闘機が急旋回する時、パイロットには強烈なGがかかる。
最大で通常の9倍にも達するGは
身体の血液を下半身に押し下げ、
脳は虚血状態に陥る。

その状況下ではまず、
視界から色彩が失われ、
続いて視野が狭窄し、
最終的に、完全に視力が失われる「ブラックアウト」となる。
ブラックアウトがさらに進行すれば
G-LOC(Loss Of Consciousness by G-force)
とよばれる意識喪失に陥る。

G-LOCで意識を失う時間は数秒だという。

しかし仮に戦闘機が時速700キロ超で飛んでいるならば、
機体は1秒間に約200メートル進んでいる。

もしもその時、機体が地表に向け降下していればどうなるか。

意識回復に要する数秒が
命取りとなるのは言うまでもない。

そこで、パイロットのG耐性を向上させるために
考案されたのが、このGスーツである。

Gスーツは、「着る風船」というべきもので、
血圧計のカフ(環状帯)を大型化したものをイメージすると
わかりやすいかもしれない。

飛行中、機体にGがかかる状況になると、
Gスーツには自動的に空気が送り込まれ、
パイロットの下腹部や脚を強く圧迫する。
そうすることによって、下半身に下がろうとする血液を
強制的に上半身へと押し上げる。

ただ、このGスーツをもってしても耐G能力は1.5Gほどしか向上しないという。

航空自衛隊の訓練を空撮した動画を見ると
戦闘機動中はパイロットの荒々しい呼吸音が絶えまなく聞こえている。
そして時折、そこに苦しそうなうめき声が重なる。

戦闘機パイロットは空の上で
敵機と戦うだけではなく、
Gという見えない敵とも戦っているのだ。

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搭乗前の機外点検が始まる。

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時計回りに
くまなくチェックを行う。

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整備書へのサイン。

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搭乗。

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観客に笑顔で応える群司令。
航空祭ならではの光景。

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ヘルメットはパイロットの個性の見せ所だ。
それぞれ、思い思いのペインティングが施されている。

ちなみに、
このヘルメットは「航空ヘルメット FHG-2」。
バイクのヘルメットでお馴染みのSHOEIが生産している。
もちろん非売品。

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キャノピーが閉じられる。
継ぎ目のない涙滴型に加工された樹脂製キャノピー。

胸から上に視界を遮るものはない。
それは身一つで空を飛んでいるような感覚だという。

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飛行前の機器のチェックが
絶えまなく行われている。

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エンジンスタート。

サイレン音にも似たJFS(Jet Fuel Starter)の唸りとともに
エンジンが始動する。

ジェットノズルから吐き出される陽炎の揺らぎが見え始めるのと同時に
辺りにはジェット排気の匂いが立ち込める。

ジェット排気は冬の匂いがする。

冬のお茶の間で
石油ストーブが不完全燃焼した時の
目にチクチクくるような、あの匂いだ。

なぜ、ジェット戦闘機から石油ストーブの匂いがするのか。

それは、戦闘機が灯油で飛んでいるからだ。

F-2に給油されるジェット燃料(規格:JP-4)は
灯油を主成分として、そこにガソリン分をミックスした
いわば「スーパー灯油」だ。
ただ、そこら辺の灯油とは違い、
求められる品質基準は恐ろしく高いそうだ。

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エアインテーク(エンジンの空気取り入れ口)からは、
タービンの甲高い金属音が聞こえている。

エアインテークの横に
「REMOVE BEFORE FLIGHT」の赤帯が見える。

「離陸前に取り外せ」と書かれたこの赤帯が取り付けられているのは
金属製の安全ピンだ。

戦闘機には地上で作動させてはならない機構がいくつもある。

例えば、着陸状態でギア(車輪)を収納してしまえば機体は間違いなく壊れてしまうし、
ミサイルなどの兵装を発射してしまえば、それこそ大事故となる。

パイロットの誤操作によって、または機器の故障によって
そのような危険な機構が地上で作動しないよう、
機構の動作そのものをロックするポイントが
機体の各部に設けられている。
そこに金属の安全ピンを差し込むことによって
地上での安全を確保しているのである。

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タキシング(地上走行)開始前、
抜き取った安全ピンを
パイロットに向かって掲げる整備員。

所定の安全ピンは全て取り外しました、というサインだ。

これで機体は全ての機構が完全に動作する状態となる。

金属の猛禽が
爪を出す瞬間だ。

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タキシング開始。
整備員が敬礼で見送る。

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手を振る観客に向かって三佐がハンドサイン。
さすがにキマっている。

F-2は甲高いエンジン音とジェット排気を残して
滑走路へと姿を消した。

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その数分後、
手持ちの受信機からF-2パイロットの無線交信が聞こえてきた。

ハイレートクライムでの離陸を管制塔にリクエストしている。

ハイレートクライムは
エンジン最大推力で60度から垂直に近い角度で上昇する
これぞ戦闘機というド派手な離陸方法だ。

カメラのグリップを握る手にも力が入る。

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半逆光の空に現れたF-2B。
水平に近い迎え角のまま、フルパワーで加速を続ける。

航空祭の外来機帰投では
見送る観客にパイロットから
何らかのアクションがあることがある。

多くの場合、
観客の前を通過する時に「さようなら」とばかりに
翼を小刻みに振るのが定番だ。

そんな挙動に期待して、
フライバイの瞬間を待つ。

そのとき、F-2の翼が動いた。

a0155104_20324237.jpg


ある程度の角度で今度は反対に切り返す、
そういういつもどおりのバイバイ動作を予想する。

だが、翼は切り返すことなく
機体はそのまま垂直近くまで倒れ、
背中が丸見えになる。

「ナイフエッジ」だ。

a0155104_20324116.jpg


ナイフエッジは、翼の揚力が失われる横転した体勢を保ったまま
真っすぐ飛び続けるという、高難度のアクロバット技だ。

垂直に立てた翼が、ナイフの刃の如く青い空を切り裂く。

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予想もしない派手な別れの挨拶に
観客からどよめきが上がる。

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再び翼を水平に戻したF-2は、
すぐさま機首を引き起こし、
盛大なベイパーと
ありったけの轟音を地面に叩きつけて
青空の彼方に小さくなっていった。


20年前、
私は初めてこの小松基地で戦闘機を見た。

あの時と同じ
彼らに対する、武者震いするような憧憬を
今もまた感じている。


~ 小松基地航空祭2014 完 ~


【F-15機動展示】 【F-2機動展示】 【ブルーインパルス】 【パイロット ~ F-2帰投】









~ 後記 ~

航空自衛隊パイロットの発するオーラというものが
確かにあるように思う。
パイロットと実際に話したことはないけれど、
どのパイロットからも、ラインのパイロットとは違う、
「凄み」というべきものが伝わってくる。
あれは一体何なのか。

以前、とある番組で自衛隊パイロットの養成の様子を見た。
浜松基地でのT-4を用いた中等訓練過程。
それは、パイロットという、ぱっと見クールでスマートなイメージとは真逆の
怒号と罵声が飛び交う世界だった。

訓練中、2度の失敗は許されない。
失敗を繰り返す者は
たやすく「適正なし」の烙印を押され、
「エリミネート」、つまり
パイロットの道から強制退場を命ぜられる。

極度の緊張とプレッシャーの中、
それこそ「飛びたい」という強い意志の下支えがなければ
あっという間に心が折れてしまいそうな修羅場のなかを
耐え抜いてきたのが彼らだ。

パイロットの証、ウィングマーク。
その翼は、決して生まれ持っていたものでも、
天から偶然に与えられたものでもない。
それは、
パイロット自身が血の滲むような努力の先に
ようやく掴み取った翼なのである。

航空自衛隊のパイロット誰もが辿る、厳しく険しい道。
彼らの凄みは、
その過程で身体に刻みつけられるものなのかもしれない。

どの飛行機にも
そういう者達が乗り、
操縦桿を操っている。
彼らの手の動き、足の動きは
そのまま機体の挙動となって現れる。

空の上で、
彼らと機体は一つになる。

飛行機を撮ることは
パイロットを撮ることだ。

航空祭に足を運ぶたび
そういう思いは強くなっている。





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by TamaWakaba | 2014-10-31 00:05 | 飛行機(軍用機) | Trackback | Comments(4)
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小松基地航空祭2014 ブルーインパルス

石川県小松市 航空自衛隊小松基地 小松基地航空祭 (9/20)

【F-15機動展示】 【F-2機動展示】 【ブルーインパルス】 【パイロット ~ F-2帰投】




この上ない青空を
ブルーインパルスが舞った。



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EOS5D Mark III + EF16-35mm F2.8L II USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS5D Mark III + EF16-35mm F2.8L II USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS5D Mark III + EF16-35mm F2.8L II USM






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EOS5D Mark III + EF16-35mm F2.8L II USM






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EOS5D Mark III + EF16-35mm F2.8L II USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM



拍手喝采のなか
演技終了。



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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III


最前列には
いまだ厚い人の壁。

彼らの人気を物語る。


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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III



人だかりの中心に
ブルーインパルスのパイロットを見つけた。



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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III



ヘルメットには
「6」のマーク。



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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III



TACネーム(パイロット個人のコールサイン)は
「CHAKRA(チャクラ)」。



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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III


6番機パイロット
奥山敬仁 一尉。

ブルーインパルスの任期は3年。

今年がラストシーズンとなる。


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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III


アクロバット飛行時にパイロットにかかるG(重力加速度)は6Gを超える。
約1kgのヘルメットが6kgになる世界。

頭部の重量を含めれば、
首から上におよそ40kgの砂袋を載せているのと同じ負荷がかかる。

そういう凄まじい状況の中、
一糸乱れぬ正確さで
巨大な金属の翼を操る。

パイロットにのしかかる疲労は想像に難くない。

だが彼らは地上に降りても
すぐに隊舎に戻って休息できるわけではない。

エプロンでは多くのファンが
空のヒーローを待ち受けている。

サインと握手を待つ長蛇の列の先頭で
彼らは
ひとりでも多くのファンの期待に応えようと
笑顔を絶やすことはない。


彼らに握手をしてもらった少年が
喜びの声を上げてはしゃいでいる。


目の前で大空を駆け回ったパイロットの
大きな手の感触を
少年はきっと忘れることはない。


いつか僕も
ブルーインパルスのパイロットになるんだ。


このパイロットたちが
かつてそう胸に誓ったように。


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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III


世代を超えて
大空への夢は繋がれていく。


【F-15機動展示】 【F-2機動展示】 【ブルーインパルス】 【パイロット ~ F-2帰投】




by TamaWakaba | 2014-10-19 10:24 | 飛行機(軍用機) | Trackback | Comments(0)
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小松基地航空祭2014 F-2機動展示

石川県小松市 航空自衛隊小松基地 小松基地航空祭 (9/20)

【F-15機動展示】 【F-2機動展示】 【ブルーインパルス】 【パイロット ~ F-2帰投】



三菱重工業 F-2

F-16をベースに開発、1995年に初飛行した国産戦闘機。
F-15とともに戦闘機の枠に分類されていますが、
対艦・対地攻撃等も担う機体のため、
濃紺を基調とした海洋迷彩に身を包んでいます。

青魚の背中と同じく、
上から見ると
海の青に溶けて気配が消えます。

海上を低空で目標に忍び寄るためのカラーリング。

昨今取り沙汰される離島防衛の
重要な一翼を担う機体です。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


昨年と同じく、機動展示は
岐阜基地の飛行開発実験団からのリモート
(飛来して着陸せずに演目実施してそのまま帰投)
で行われました。



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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


去年はかなりあっさり目な機動でしたが、
今年は派手にやってくれました。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


青空にベイパー曳きまくり、
小柄な機体は
機動性抜群です。


a0155104_10441128.jpg
EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


形はF-16(ファイティングファルコン)とそっくりで
アメリカ人には「フェイクファルコン」なんて呼ばれたりしているそうですが、
中身は全く異なる切れ者らしいです。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM



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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM



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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM




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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


会場上空でひとしきり暴れまわったF-2は、
最後に時速800キロ超で観衆の前を通過して急上昇、
青空に吸い込まれていったのでした。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM



【F-15機動展示】 【F-2機動展示】 【ブルーインパルス】 【パイロット ~ F-2帰投】




by TamaWakaba | 2014-10-06 11:29 | 飛行機(軍用機) | Trackback | Comments(0)
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小松基地航空祭2014 F-15機動展示

石川県小松市 航空自衛隊小松基地 小松基地航空祭 (9/20)

【F-15機動展示】 【F-2機動展示】 【ブルーインパルス】 【パイロット ~ F-2帰投】



1週間前の予報は雨。

4日前の予報は曇り。

そして当日、

透き通るような空を
金属の猛禽が舞った。






「オープニングフライト」
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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM




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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM






303飛行隊 機動展示」


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


303飛行隊のスペシャルマーキング機は
渋いモノトーンのデジタル迷彩です。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


胴体の下(または主翼の下)にぶら下げている大きな紡錘形のモノ。
たまに観客の中から
「爆弾積んでる!」
とか
「ちょーデカいミサイルだ!」
というような声が上がったりしますが、
これは兵器ではなく、
増槽(外部燃料タンク)です。

戦闘機も、基本的には旅客機と同じで
主翼と胴体の隙間に燃料を積んでいます。
しかし戦闘機はその任務上、バカみたいな勢いで燃料を燃やすので、
内部燃料タンクだけでは、あっという間にガス欠になってしまうのです。

この増槽1本で610ガロン(約2310リットル)の燃料が入ります。

訓練に向かうF-15はたいてい、胴体下に増槽1本というのが基本スタイルで、
離島に向かったり、遠距離をフェリーする場合は、主翼の下にも2本搭載します。

当然、増槽の空気抵抗や重さによって機動性能が落ちるので、
ガチの空中戦になった場合は、増槽を投棄して身軽になって戦います。
しかしタンクとはいえ、決してお安いものではないので、
通常の訓練飛行では
空になった増槽は大切に持ち帰ってまた使います。

簡単にいえば、「使い捨て可能な高級弁当箱」だというわけです。

以上、F-15J、燃料タンク豆知識でした。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM



急激な機動を行うと
主翼上面や翼端の気圧が急激に下がり、
空気中の水分が一気に結露して雲になります。
この「ベイパー」と呼ばれる現象、
いつ見てもカッコいいのです。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM






第306飛行隊 機動展示」


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


306飛行隊のスペシャルマーキング機は、
隊のロゴマーク「ゴールデンイーグル」をモチーフとした
黄色のペインティングです。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


青空に黄色のラインが映えていました。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


こちらは両翼2本増槽という
珍しいいでたち。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM





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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM



第306飛行隊スペシャルマーキング機パイロット。

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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


第303飛行隊スペシャルマーキング機パイロット。


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EOS7D + EF500mm F4 L IS USM


F-15の戦闘飛行隊を2つ擁する
小松基地ならではの光景。


a0155104_2283766.jpg
EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III


これもまた、
小松基地航空祭の人気を支える
ひとつのポイントです。


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EOS5D Mark III + EF70-200mm F2.8L IS II USM + EXTENDER EF2×III





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EOS5D Mark III + EF16-35mm F2.8L II USM



【F-15機動展示】 【F-2機動展示】 【ブルーインパルス】 【パイロット ~ F-2帰投】



by TamaWakaba | 2014-09-29 21:47 | 飛行機(軍用機) | Trackback | Comments(2)
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