カテゴリ:氷彫刻( 92 )

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【1】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】
長野県松本市 国宝松本城氷彫フェスティバル2018
全国氷彫コンクール チャンピオンシップ



2017年8月27日。

氷彫刻師、平田謙三さんが亡くなった。

a0155104_2263096.jpg


まだ70代半ば、
日本の氷彫刻界の牽引役の一人として
さらなる活躍を誰もが期待していた。

円熟期を迎えたその彫刻の技で
形を与えられるべき氷が
まだまだ沢山あったはずだった。

眉間に皺を寄せながら黙して氷と対峙する姿、
氷彫刻について話す時のはにかんだような笑顔が
今も目に浮かぶ。

謙三さんは、
帝国ホテル専属の氷彫刻職人として長年腕を振るいながら、
そのダイナミックな作風で、様々な氷彫刻大会での受賞多数。
松本の大会にも
息子の平田浩一さんと親子タッグを組んで出場し、
幾度となく金賞を勝ち取った。

翼を広げて舞い上がる鷲をモチーフにした、
金賞受賞作『2015年 飛翔』。

その後、謙三さんは松本の大会に姿を見せなくなった。
体調を崩されたとのことだった。

謙三さんの回復を祈りつつ、
華麗なる親子タッグの復活を
心から願っていた。

しかしそれはついに、
叶わぬ夢となってしまった。

謙三さんのいない冬は寂しい。




松本市、国宝松本城。

a0155104_11575237.jpg


もう二度と見ることはなかったかもしれない景色がここにある。

昨年、31回を迎えたこの氷彫フェスタで、
全国氷彫コンクールの終了が発表され、
惜しまれつつも、
大会はその長い歴史に幕を下ろした。

ところが4月、突如として関係者間で
大会継続を推す声が高まっていることを
地元のコミュニティ紙が報じた。

大会継続の方向で話が動き出している、と。

しかしその後、大会復活の話は全く聞こえてこなくなった。
地元紙の記事ページも削除されてしまった。

やはり、復活は無理な話だったのだろうか。

釈然としないまま夏が来て秋が過ぎ、
やがて白いものが舞い始める頃合いになって、
ようやく事態は動いた。

「継続」。

公式WEBサイトに
大会復活を知らせる文字が踊っていた。

a0155104_12361454.jpg


大会の継続は何よりも嬉しかったが、
個人的には別の戸惑いもあった。

実は16日からイタリアの
ジェラートワールドカップに出場のため
今年は松本に行けません


1月上旬に届いた、平田浩一さんからのメールには
そう記されていた。

イタリアで2年に一度開催される「ジェラートワールドカップ」。
そこに出場する日本代表チームの一員に、
氷彫刻職人として浩一さんが抜擢されたのだ。

聞けば謙三さんも生前、浩一さんのイタリア行きを
とても楽しみにしていたという。

そんな謙三さんの思いと、日の丸を背負って
浩一さんはイタリアに旅立つ。

異国の地で奮闘する浩一さんにエールを送りつつも、
平田さんのいない松本の大会に
どう向かい合うべきか悩む。

この7年間、
平田さんの氷彫刻に密着することだけを考えてきた。

平田さんの出場しない年はなかったし、
大会自体も、昨年で終了だと諦めていた。
だから、平田さん抜きの松本など
想像したこともなかった。

松本を撮りに行くべきなのか。
撮るならばどう撮るのか。
この状況を一つの区切りと考えて、
撮りに行かないという選択肢も考えるべきなのか。
正直、悩んだ。

だが、気になることがあった。
浩一さんからのメールには
(今年の松本の大会には)加瀬さんが親父が育てた若いのと参加します
とあった。

「加瀬さん」とは
昨年の大会で浩一さんと組んだ加瀬秀雄さんだ。
「親父が育てた若いの」
とは誰か。

a0155104_14280913.jpg


浩一さんが氷彫刻の道へと誘った加瀬さんが
どんな活躍を見せるのか気になる。
さらに、他界した謙三さんが育てたという、
若き人材というのも気になる。

そう考えているうちに、
自然と心が松本の方を向いていく。

カメラバッグに
機材を詰め込んだ。




2018年1月20日。
17時00分。
松本城公園。

製作開始を待つ大勢の観客。
a0155104_14360229.jpg




制作現場では
各組10本ずつ配布された氷柱が
彫刻されるのを待っている。
a0155104_14505471.jpg




製作に先だった「出陣式」。
今回出場する総勢17チームの選手が登壇。
a0155104_14581424.jpg




ステージの上手寄りに
加瀬さんの姿があった。
そして、その後ろには
謙三さんが育てたという
赤羽目さんの姿。
a0155104_15013118.jpg





天候、快晴。
夕空に三日月が光る。

気温は摂氏6度。
氷彫製作には暖かすぎる気温だ。

天気予報では、今夜の冷え込みは期待できないらしい。
a0155104_15202244.jpg



準備を進める両氏。
これからどんな夜が待ち受けているのか。
a0155104_15263418.jpg




製作開始間近。
いよいよ緊張が高まる。
a0155104_15242286.jpg




【2】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】


by TamaWakaba | 2018-03-03 12:15 | 氷彫刻

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【2】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】


17時26分。
製作開始。

予定よりも数分早く競技がスタートする。

会場のあちこちで
工具が一斉に唸りだす。
a0155104_15400897.jpg




いままでになかったほどの混雑ぶりで
開始直後から人の壁が出現。

多くの観客が、作業の行方を見守る。
a0155104_15552984.jpg




しかし、観客の
「いったい何が起こるのかな」という期待とは裏腹に、
初めて見る人にとって序盤の作業というのは、
かなり地味で変化に乏しいものなのである。
a0155104_15592592.jpg





図面としきりににらめっこしたり、
a0155104_16032585.jpg





メジャーであちこち計測したり、
a0155104_16055677.jpg





再び図面を指でなぞったり、
a0155104_16070685.jpg
そういう時間が
しばらく続く。

与えられた氷柱には限りがある。
ただ闇雲に彫れば、材料が足りなくなったり
削り屑ばかりが多くなってしまう。

だから、あらかじめ描いた設計図をもとに
最も無駄のない形に氷を切り分ける必要がある。
序盤のこの採寸作業は、そのためだ。

氷彫製作の根幹をなす作業なだけに、
決しておろそかにはできない。




採寸の次は氷の切断。
a0155104_16155120.jpg





ノコギリでの表面処理。
素早くこすって、氷表面の汚れや凹凸を落とす。
a0155104_16224065.jpg





さらに大ノミで表面を平滑にする。
a0155104_16234631.jpg





逐一、最新の注意で
平面の精度を確かめながら
作業を進める。
a0155104_16244182.jpg





表面処理を終えた氷柱を
二人がかりで運搬。
もともとの氷柱は1本あたり135キロもある。
切り分けたとしても相当の重さだ。
a0155104_16283784.jpg





別の氷の上に積み上げる。
a0155104_16300485.jpg





丹念な表面処理は
氷の積み上げの際、
内部に汚れを閉じ込めないことと、
氷同士を密着させることに目的がある。
a0155104_12324869.jpg






透明な氷なだけに
最初に汚れを閉じ込めてしまうと
完成した後、汚れが透けて見えてしまったり、
氷同士が密着していないと
倒壊の危険が出てくるからだ。
a0155104_12353187.jpg





競技開始後30分が経過。

会場のあちこちで
氷の塔が上に向かって成長を始めている。
a0155104_12384582.jpg




氷彫刻製作の過程において
この開始直後の時間帯は
彫刻家というよりも、
いわば「建設業」なのである。

今後の彫刻作業に先立って、
その土台となる氷塊をいかに正確に積み上げるか。
水平やバランス、全体の強度に気を配りながら作業を進める。
重い氷柱を運搬しなければならないところも
まさに建設だ。


a0155104_12455359.jpg






重ねた氷柱の間にノコギリの刃を通して、
接着面の凹凸を最終的に解消する。
この後、接着面に水を流し込むと
その水が凍って、氷同士が固着する。
a0155104_13060003.jpg






開始から1時間15分が経過。
各チーム、氷塊が大きくなってきている。
a0155104_13164090.jpg





重労働が続く。
a0155104_13204490.jpg




製作序盤のこの肉体労働が
ボディーブローのように効いてくる。
a0155104_13214543.jpg





氷彫刻といえば氷を「彫る」ことだけにスポットが当てられがちだが、
氷に形を与えるためにはまず、この積み上げという作業は
避けて通れないのだ。
a0155104_13234179.jpg





赤羽目さんが、積み上げた氷塊に何かを載せている。
a0155104_13293507.jpg




ドライアイス。
この時点で、気温は摂氏2.8度。
冷えてきているとはいえ、
氷がゆっくり溶けていく温度に変わりはない。
氷が持っている冷気だけでは固着できるか不安が残る。
そこで、ドライアイスの持つ強力な冷気で、
氷塊の脆弱な箇所を「養生」するわけだ。
a0155104_13303614.jpg





19時20分。

氷柱の積み上げ作業が完了。
大きな氷塊が2つ出来上がった。
a0155104_14241846.jpg




いよいよ、彫刻作業が始まる。
a0155104_14260475.jpg





【3】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】




by TamaWakaba | 2018-03-03 12:14 | 氷彫刻

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【3】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】




加瀬秀雄(かせ ひでお)さん
a0155104_14432228.jpg

東京都千代田区所在の私学会館「アルカディア市ヶ谷」の
和食レストラン料理長。

ホテルニューオータニで開かれた職場の宴会で
平田浩一さんが彫った氷彫刻と出会い感銘を受け、
その日、浩一さんから直々に誘いを受けたことで、
氷彫刻の世界に足を踏み入れる。

2016年、念願だった浩一さんとのタッグが実現。
松本での『飛翔 ~大空に羽たく鳳凰~』で金賞受賞。
それに続く旭川の氷彫刻世界大会団体戦でも
浩一さんとともに最優秀賞を受賞し、
総理大臣杯を手にしている。

その見事な働きぶりと人柄については
このブログの過去記事をぜひ参照いただきたい。

平田流氷彫刻の技を吸収しつつ
今、団体戦や個人戦でめきめきと力をつけている注目の人。




赤羽目健悟(あかばめ けんご)さん
a0155104_15195921.jpg

帝国ホテル勤務。

故・平田謙三さん直々の抜擢で
パティシエ(ショコラティエ)から氷彫刻師へ転身。
帝国ホテル氷彫刻部門の正統後継者。

初めて彼を見た時、
「若い!」と思った。
浩一さんの「若いの」という表現から、
浩一さんよりも少し若いくらいの年齢を想像していたのだが、
字面のとおり本当に若々しい。

聞けば赤羽目さんは33歳。
「駆け出しの氷彫刻師」という言葉が似合いそうなフレッシュさがある。
だがこのあと、彼の技を目の当たりにするごとに、
そういう先入観が音を立てて崩れ去ることになる。

そのあたりについては、
この後、じっくりとご覧いただきたい。







19時23分。

加瀬さんが「型紙」を取り出す。
目指すべき造形を二次元に落とし込んだ、
原寸大の設計図だ。
a0155104_15450512.jpg




型紙を濡らして、
氷塊に貼り付ける。

貼り付けた型紙に沿って彫っていくことで
筋彫りの工程を省略することができる。
a0155104_23501090.jpg





しかし、ここで問題が発生した。
型紙がうまく貼りつかない。

気温が高すぎる。

十分に寒い環境であれば、
濡らして貼り付けた型紙はすぐに氷の表面に凍りつく。
しかし、現在の気温は摂氏2.8度。
氷自体が蓄えている冷気でも、型紙を凍らせるには及ばない。
貼り付けた型紙は端から剥がれてしまう。
a0155104_23530556.jpg




赤羽目さんも型紙貼りを何回か試みるが、
やはり、うまくいかない。
a0155104_00011113.jpg




すると赤羽目さんは
一度貼り付けた型紙を剥がして、
型紙の画を横目で見ながら
三角ノミで氷をなぞり始めた。
a0155104_00051955.jpg





「筋彫り」である。

型紙と違い、氷の表面が溶けていても使える技法である反面、
図面から正確に写し取るデッサン力と手間が求められる。

急な作戦変更で、
赤羽目さんも筋彫りに苦戦するのかと思いきや、
まるで想定内という感じで、ノミを扱う手さばきに迷いがない。
外見相応の初々しい手つきを想像していただけに、驚く。
a0155104_00064219.jpg




同じく加瀬さんも、
型紙を確認しながら、
筋彫りを始めている。
加瀬さんも慣れた手つきだ。
a0155104_00090671.jpg




12時間の製作時間は、長いようでいて意外なほど短い。
特定のやり方に固執していると、
大幅にタイムロスすることもあり得る。

状況に応じて臨機応変に戦略を変えていくのも、
氷彫刻を完成させるための重要なポイントだ。
無論、戦略に応じた技術が身についているかどうかも
戦いの明暗を分ける要因となる。
a0155104_00122062.jpg




作戦の変更は功を奏し、
間もなく筋彫りが完了。
a0155104_00221460.jpg




19時47分。

筋彫り後の氷塊を前にして
進捗状況を確認する二人。
a0155104_00234377.jpg



いよいよこれから、
彫刻作業に入っていく。



【4】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】



by TamaWakaba | 2018-03-03 12:13 | 氷彫刻

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【4】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】


19時48分。

チェーンソーによる切削開始。
a0155104_22042029.jpg





チェーンソーの刃が前後するたび
細かい砕氷が舞い散る。
a0155104_22063418.jpg





チェーンソーを操る赤羽目さんを見ていて
これは、と思う。
チェーンソーさばきが鮮やかすぎるのだ。
いわゆる「若手」の手つきとは根本的に違う。
刃運びが正確だし、
細かいところまで刃先を使って一気に切り込んでいく。
a0155104_22193695.jpg





19時52分。

マイナートラブル発生。
チェーンソーが止まってしまった。
a0155104_22232127.jpg




加瀬さんのチェーンソーも止まっている。
a0155104_22242021.jpg




どうやら、使用電力量の上限を超えて
ブレーカーが上がってしまったようだ。
チェーンソー2台を同時使用はかなり電気を食う。

すぐに赤羽目さんが会場スタッフとともにブレーカーを復旧、
事なきを得た。

氷彫製作の現場では、こういう突発的なトラブルも珍しくない。
a0155104_22251587.jpg



加瀬さんも、もう一つの氷塊の切削を進めている。
やはり加瀬さんも、チェーンソーさばきが
昨年よりも格段に速くなっている。
人の進歩というものは恐ろしい。
a0155104_22280616.jpg




二人の作業にたどたどしさは全く無い。
着々と氷を削っていく。
a0155104_22424352.jpg



チェーンソーでの切削が終わった加瀬さんは
平ノミに持ち替えて、
さらに形を出していく。
a0155104_22485488.jpg





丸みを帯びた塊の上に
角のようなものが生えてきている。
a0155104_22510565.jpg





赤羽目さんも平ノミに持ち替えて
さらに削っていく。
a0155104_21530988.jpg





鋭利な平ノミで削られた氷は
油を塗ったような光沢を持って
ギラギラ輝く。
こういう生々しい氷の表情を見られるのは
製作中に限られる。
a0155104_21541964.jpg





作業場の裏側から覗き見ると
まるで氷山の谷間で
うずくまっているようだ。
a0155104_21580175.jpg




赤羽目さんは
電動ドリルに持ち替えて
細かい彫刻に取り掛かっている。
a0155104_22015836.jpg





かたや加瀬さんは再び
チェーンソーに持ち替えて
大きく氷を削っている。

こうやって、場所や目指す形に合わせて
適切な道具を選択しながら
作業は進められるのだ。
a0155104_22035980.jpg






20時30分。

作業開始から3時間経過。
氷が具体的な形を帯び始めた。
a0155104_22060420.jpg





作業を見ていて気づく。

赤羽目さんは
相当の「チェーンソーマン」なのだ。
a0155104_22385511.jpg




チェーンソーといえば、
氷を大きく切ったり削ったり、
どちらかと言うと
荒削り用の道具である。
a0155104_22400383.jpg






赤羽目さんは
普通なら平ノミやグラインダーで仕上げるような場所まで
チェーンソーの刃先で削っていってしまう。
確かに効率のいいやり方だが、
チェーンソーの扱いに慣れていなければできない芸当だ。
a0155104_23141438.jpg









涼しげな顔でチェーンソーを手にしたと思ったら、
何の迷いもなく氷に斬りつける。
チェーンソーで粉砕された氷が雪のように降り注ぐ。
a0155104_23162015.jpg







チェーンソーを上段に構えて
氷を削っていく赤羽目さんには
「氷を力でねじ伏せる」という表現がしっくりくる。
a0155104_23232432.jpg







この鮮やかなチェーンソーさばき。
一朝一夕で身につく技ではない。
赤羽目さんは確かに若いのだが、
それはただ年齢的に「若い」だけなのであって、
氷彫刻師としてはすでに、かなり鋭いものを秘めているのではないか。

若きチェーンソーマンが空高く飛び散らす砕氷を見ながら、
そんなことを考えずにはいられなくなってきた。

a0155104_23270477.jpg




【5】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】




by TamaWakaba | 2018-03-03 12:12 | 氷彫刻

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【5】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】


20時48分。

隣チームの組み上げ作業で応援要請。
急遽サポートに入る。

彫り上げたパーツは時として
大人2人では持ち上げられない重さとなる。
そういう時は「お互い様の精神」で
すぐに他チームから手が差し伸べられる。

いつ見ても、気持ちのいい光景だと思う。

チーム同士は互いにライバルであると同時に
同じ頂を目指して進む戦友でもある。

氷彫刻関係者の間に流れる
どことなく円満で楽しげな雰囲気は
この辺に端を発しているような気がする。
a0155104_00424357.jpg



加瀬さんの彫っている氷塊は
明らかにそれと分かる形になってきた。

ウミガメだ。
a0155104_00334937.jpg



設計図を見ながら、
甲羅の模様を彫り込んでいく。

現場を通りかかる人から
「おお亀だ、すげー!」
という声が上がり始める。
a0155104_00353506.jpg





ドリルや平ノミでさらに甲羅に起伏を付けていく。
a0155104_00561975.jpg




ヒレに爬虫類特有のウロコ模様を彫り込む。
a0155104_00582454.jpg




21時18分。

どこからどう見てもウミガメである。
a0155104_01014767.jpg





一方その頃、赤羽目さんは
平ノミで複雑な形を彫り込んでいる。
a0155104_01042536.jpg





a0155104_01061728.jpg





見えてきたのは
逆立ちした人間のシルエットだ。
a0155104_01102809.jpg





棒グラインダーで表面に丸みを出していく。
a0155104_01252228.jpg






このグラインダー工程に入ると
細かな砕氷がこれでもかというくらい吹き上がって
これぞ氷彫製作、という光景になる。

撮っているカメラマンも皆テンションが上って
シャッター音の大合唱になってくる。
a0155104_01285637.jpg





その上、赤羽目さんは
フードも被らずガンガン削る。
どこからでも掛ってこいと言わんばかりの
パワー系彫刻作業。
カメラマンにとっては「見せ場」の連続だ。
a0155104_01310148.jpg





作業を終えると、やはりこのとおり。
頭の5合目から上は、
完全な冠雪状態となってしまう。
a0155104_01355802.jpg



しかし、本人は全く意に介していないようで、
淡々と作業を進める。

ワイルドなのである。
a0155104_01380035.jpg






21時17分。

気温は摂氏0.7度。
冷えてきてはいるが、
まだ氷点下ではない。
a0155104_01431156.jpg






製作現場の正面、飲食ブースの隅に
氷のテーブルが作られ、
ロウソクの灯りでライティングされている。
a0155104_01512175.jpg






テーブルの上には、
氷を裏側から彫り込んで着色した「フローラルアイス」。

この氷花を試行錯誤の末、
咲かせることに初めて成功したのは
今はなき謙三さんその人だった。

謙三さんの編み出したこの技は皆に受け継がれ、
今、様々な氷彫刻に華を添える存在となった。
a0155104_01513961.jpg



この氷花を見ると
在りし日の謙三さんを思い出す。

テーブルの上の花々は
謙三さんへ手向けた花でもあるのだろう。


【6】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】



by TamaWakaba | 2018-03-03 12:11 | 氷彫刻

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【6】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】


21時21分。

加瀬さんがノコギリを手にする。
a0155104_21124160.jpg





先程彫り上げたウミガメにノコギリの刃を入れる。
a0155104_21160805.jpg




分割。
平田流氷彫刻ではおなじみの
「分割組み上げ」工程の始まりだ。
a0155104_21171122.jpg




最初に組み上げた氷柱の筋目に沿って
再分割していく。
a0155104_21201194.jpg





所要時間たったの3分。
瞬く間に分割作業が完了。
a0155104_21301147.jpg

少し前に「あーウミガメだ―」と、
歓声を上げていた二人組の観客が
会場の奥まで行ってまた戻ってきた。
加瀬赤羽目ブースの前にくるなり
「あれ、カメいなくなっちゃった!」
と驚きの声。

ファインダーを覗きながら、思わずニヤリとする。
自分の手柄ではないが、ちょっと嬉しい。
そうなのだ、形が現れたり消えたりする神出鬼没ぶり。
これが平田流なのだ。




21時26分。

分割した1段目の組み上げ。
a0155104_21384799.jpg





2段め組み上げ。

ここで頼もしい助っ人が登場。
助けたり、助けられたり、
お互い様の精神である。
a0155104_21431064.jpg





3段目の組み上げを前に、
赤羽目さんがビール箱の足場をセット。
これを踏み台にして、
氷塊をさらに高い場所へ持ち上げる。
a0155104_21460723.jpg





ビール箱は安定しているようでいて
実際はかなりぐらつく。
手に重いものを持ちながら、
箱の上にしっかり立つには
かなりのバランス感覚が必要だ。

なんとか3段目を組み上げ。
a0155104_21495427.jpg





そして、4段目。
常にグラグラ揺れ動くビール箱。
二人とも、
不安定なビール箱と滑りやすい氷の上に
片足ずつ乗っけて作業している。
見ていてハラハラが止まらない。
a0155104_21523146.jpg





位置を微調整。
a0155104_22094560.jpg





接合面に接着剤として水を注入。
a0155104_22203016.jpg




21時39分。

ウミガメの組み上げが完了。
分割からわずか18分の早業だった。
a0155104_22211374.jpg




間もなく22時。

気温は摂氏0.4度。
あともう一歩のところで氷点下にならない。

どのチームも彫刻作業を急ピッチで進めている。
a0155104_22272651.jpg




22時。

最初の残氷回収が入る。
a0155104_22371638.jpg





会場運営スタッフが
各チームの作業で出た残氷を
軽トラックで回収していく。
a0155104_22381712.jpg

製作陣が徹夜で氷彫刻を彫り上げられるよう、
スタッフも徹夜でサポートする。
あの美麗な作品の数々も
スタッフの働きに支えられてこそ成り立っているのだ。


加瀬さんは組み上げたウミガメの
土台部分の加工へ。
a0155104_22561486.jpg




赤羽目さんは
人間型氷塊の彫刻を続行する。
a0155104_22570614.jpg





それぞれ、自分の仕事に集中している。
交わされる言葉はない。
a0155104_22585469.jpg




22時30分。

作業開始から5時間が経過。
a0155104_23004086.jpg





土台部分への飾り彫り。
a0155104_23043583.jpg




小円と曲線がびっしりと彫り込まれた。
a0155104_23052670.jpg



赤羽目さん加工中の氷塊。
アクアラングを着けたダイバーの顔だ。

赤羽目さんは生物的な曲線を出すのも上手いが、
こういう工業製品的な
エッジの効いた曲線を出すのも巧みだ。
a0155104_23072197.jpg




22時48分。

赤羽目さんがダイバーの彫刻を完了。
二人で出来栄えを確認。
a0155104_23100192.jpg



いよいよ、作業は折り返し地点に到達する。


【7】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】




by TamaWakaba | 2018-03-03 12:10 | 氷彫刻

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【7】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】

22時49分。

赤羽目さんが
ダイバー氷塊の分割を開始。
a0155104_14521728.jpg




最上段分割。
a0155104_14541898.jpg





ウミガメの氷塊と違い、
ひと塊になっていない造形なので、
一段が複数のパーツに分かれることになる。
a0155104_14561144.jpg





二段目。
a0155104_14581256.jpg




ダイバーの頭部に差し掛かる。
すでに細かい彫刻を施してあるので
分割は細心の注意が払われる。
a0155104_14590836.jpg




22時55分。

ダイバー氷塊の分割完了。
a0155104_15064925.jpg





ダイバー部品を組み上げる前に
土台部分へ氷柱をもう一本付け足す。
a0155104_15080605.jpg





その上に、
ダイバー1段目を組み上げる。
a0155104_15093506.jpg




土台部分から斜めにずらしながらの設置なので
位置調整が難しい。
a0155104_15110763.jpg



2段目。
a0155104_15141115.jpg




またもや赤羽目さんが
氷に足をかけて作業。
ハラハラする。
a0155104_15154407.jpg




最上段。
高所で作業が難しいうえに、
重心が偏ったパーツを
小さい切断面に正しく載せなければならない。
ちょっとでも手を滑らせれば
試合終了になってしまう局面だ。
a0155104_15173274.jpg




崩落を防ぐため、
接着面をコールドスプレーで
瞬間凍結させ、強度を確保する。
a0155104_15203148.jpg




ダイバーの左足の下に位置するパーツの組み上げ。
しかし、
組み上げ途中で、ダイバーの足に干渉してしまい
定位置に収まらないことが判明。
a0155104_15221890.jpg





急遽サイズを調整する。
a0155104_15235870.jpg





再チャレンジ。
今度はうまくいった。
a0155104_15243140.jpg



23時29分。

ダイバー氷塊の組み上げが完了。
a0155104_15250228.jpg





23時を過ぎても、
多くの観客が会場を訪れる。
これまでにはあまり見られなかった光景だ。
氷彫製作に注目してもらえるのは
素直に嬉しい。
a0155104_21383898.jpg





氷のテーブルの灯りも
消えることはない。
a0155104_21421353.jpg






23時30分。

作業開始から6時間が経過。
残り時間はあと半分。
各チームとも作業が白熱してきた。
a0155104_21440414.jpg




【8】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】



by TamaWakaba | 2018-03-03 12:09 | 氷彫刻

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【8】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】


作業は続く。

a0155104_22104603.jpg





加瀬さんは
小さなパーツ作りに入った。
作業開始当初は気温が高すぎて使えなかった
型紙がしっかり機能するようになった。
気温が下がってきているということだ。
a0155104_22131158.jpg




赤羽目さんも同じく、
小さなパーツの製作を始めている。
a0155104_22143063.jpg





0時。

日付が変わる。

今年の大会からは
夜通しで飲食ブースが営業しており、
客足も途絶えることがない。
a0155104_22272088.jpg



地面に落ちた削り屑の様子が変わる。
解けて周りに丸い水染みが広がることなく、
粉っぽい状態のまま積もっていく。
ようやく気温が氷点下に達した証拠だ。
a0155104_22324845.jpg





0時09分。

ダイバーの左手を接着。
a0155104_00580759.jpg





0時17分。

右手を接着。
a0155104_00594877.jpg





赤羽目さんが手にしているのは
紙に包んだドライアイス。
接着の前にドライアイスで氷を冷却して
接着力を増すための作業だ。
氷に直接ドライアイスを接触させると
ドライアイスが氷に貼り付いたり
接着面が荒れてしまうおそれがある。
紙でドライアイスを包んで冷やすことで
そういうリスクを回避している。
a0155104_01005463.jpg




ドライアイスで冷やした箇所に
ウミガメの左前ヒレを接着。
なるほど、薄くて接着面の小さいパーツなので
ドライアイスでの冷却は必須だ。
a0155104_01044929.jpg





右前ヒレの接着面も同様に冷却。
a0155104_01071487.jpg




0時30分。

右前ヒレを接着。
a0155104_01091884.jpg





下向きのパーツなので、
接着面をコールドスプレーでさらに急冷し、
確実に固着させる。
a0155104_01095957.jpg





製作開始から7時間が経過。

働き詰めの身体に、疲労がのしかかってくる。
だが、作業は続く。
a0155104_01124940.jpg





0時50分。

加瀬さんは小さいパーツの彫刻、
赤羽目さんはダイバーの台座部分の彫刻に取り掛かっている。
a0155104_01193180.jpg




加瀬さんが削り出したパーツに
チェーンソーの刃を入れている。
a0155104_21085042.jpg




厚めに作ったパーツに均等に3箇所切れ込みを入れ、
いわゆる「三枚おろし」にする。
同じ形の氷板が3枚できあがる。
a0155104_21100376.jpg




この「三枚おろし」テクニックは、
昨年、加瀬さんが平田さんと作った「CrystalFairy」で
妖精の羽を製作した時に使った技だ。

平面形で同じ形をしたパーツを大量生産する時に
この技は絶大な威力を発揮する。

昨年の大会で身につけたテクニックを
今年、加瀬さんはそれを有効に駆使し、さらに技を進化させている。
a0155104_21114435.jpg




そして、3枚の氷板をそれぞれ加工していく。
a0155104_21175973.jpg





赤羽目さんは、
ダイバーの氷塊にノミを入れ
形を整えていく。
a0155104_21345648.jpg





ノミを一振りするごとに
造形が鮮鋭になっていく。
a0155104_21361250.jpg




1時。

気温マイナス0.9度。

前半戦に比べて、この時間帯に入ると
彫刻は大きく変化しない。
少しずつ少しずつ、完成に向かって
氷は姿を変えていく。

作り手にとって
精神的にも体力的にも
忍耐を要する時間帯なのだ。
a0155104_21372035.jpg



【9】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】



by TamaWakaba | 2018-03-03 12:08 | 氷彫刻

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【9】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】

深夜1時過ぎの会場に
これほどの観客がいたことは
今までなかった。

松本の大会も
終了から復活という流れを経て
新たな時代を迎えたのかも知れないなと思う。
a0155104_23545697.jpg



この頃になると
各チームの作品の全容が見えてくる。

5時30分の製作終了は絶対で、
彫刻が完成していなくても
強制的に作業終了となる。

だから、この時点で
作業の進捗状況を見極めて
完成までの筋道を立てなくてはならない。
a0155104_23570383.jpg





加瀬さんは、先程三枚おろしにした氷板を彫刻している。
聞けば、これから台座を飾る海の生物を
複数彫っていくのだという。
聞けば、熱帯魚を3匹、タツノオトシゴを2匹、
本体とは別のウミガメを1匹だという。

製作終了まであと4時間。
それほどの手数をこなすことはできるのか。

「まあ、できる限りやってみます」
そう加瀬さんは話し、作業場に戻っていった。
a0155104_00031052.jpg





そして加瀬さんは、
黙々と氷板を彫り続ける。
a0155104_00123254.jpg





その傍らで、
赤羽目さんはダイバーの氷塊の曲面を
棒グラインダーで整えている。
a0155104_00134303.jpg





一箇所を集中的に仕上げることなく、
全体のバランスを見ながら進めていく。
a0155104_00150420.jpg




全体的な造形のバランスを重視したこの作業のやり方、
これも「平田流」ならではである。
a0155104_00160388.jpg





1時30分。

製作開始から8時間が経過。
気温は摂氏マイナス1.5度。
a0155104_00181311.jpg




1時56分。

赤羽目さんがチェーンソーで
四角い氷に幾筋もの切れ込みを入れている。
これは氷を彫刻しているのではない。
ある目的があってやっている。
a0155104_00203465.jpg



その目的とは
「削り屑」、通称「雪」。
a0155104_00214067.jpg




この雪を、加瀬さんの彫った魚型の氷板に撫で付ける。
魚の表面には帯状の窪みが作られていて、
雪がその窪みに入るようにできている。
a0155104_00233366.jpg




雪が魚の白い模様になった。
a0155104_00255597.jpg




2時20分。

残った氷柱を積み上げ
新たな氷塊を作る。
a0155104_00364297.jpg




そこに筋彫りのデッサン。
a0155104_00382132.jpg




三角の氷を付け足す。
a0155104_00391660.jpg



そして、切削。
a0155104_00395783.jpg



赤羽目さんが目まぐるしいスピードで
氷を削っていく。
あっという間に具体的な形が見えてくる。
a0155104_00413014.jpg



さすがはチェーンソーマン。
繊細かつ大胆な刃さばき。
a0155104_00431295.jpg




普通ならば平ノミで慎重に削っていく工程をすっ飛ばし
チェーンソーだけであらかた削ってしまった。
恐るべし。
a0155104_00462119.jpg





グラインダーでの曲面出し。
a0155104_00574851.jpg




背中に降りかかる削り屑が
もう解けることはない。

完全なる氷点下だ。
a0155104_00583314.jpg




ドリルに持ち替えて、甲羅に筋を入れる。
a0155104_01002474.jpg




平ノミで、甲羅の凹凸を強調。
a0155104_01014152.jpg




ヒレと頭へウロコ模様を入れる。
a0155104_01062813.jpg




そして、本体上に設置。
a0155104_01091347.jpg



別に作った
右前ヒレを接着。
a0155104_01111174.jpg




3時50分。

ウミガメ(小)が泳ぎだした。
a0155104_01123715.jpg




ウミガメ(小)の作業と並行して、
加瀬さんは別の氷板を切断。
a0155104_01142413.jpg




今度は二枚おろしにする。
a0155104_01150335.jpg




グラインダーで形を出していく。
この形からしておそらく、
タツノオトシゴだ。
a0155104_01162447.jpg




加瀬さんは
氷彫刻の下にうずくまって
小さな海の生物を黙々と作り続ける。
a0155104_01193492.jpg




赤羽目さんは
平ノミで像全体の調整に入った。
a0155104_01281205.jpg




4時。

タイムリミットまで90分を切る。
a0155104_01294664.jpg


いよいよ
ラストスパートへ。



【10】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】




by TamaWakaba | 2018-03-03 12:07 | 氷彫刻

加瀬秀雄 赤羽目健悟 氷彫刻『さあ出発!!海の中の新しい仲間と共に』【10】

【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】


この時間帯になると、
各チームの作業進捗にかなりの差が出てきている。

すでに仕上げ作業に入っているチームもあれば、
彫刻作業の半ばというチームもある。

a0155104_18565940.jpg


4時21分。

加瀬さんがガスバーナーに点火。

仕上げ作業の一つ、表面処理について
赤羽目さんに手短に説明する。
a0155104_19032260.jpg




赤羽目さんは心得たとばかりに
バーナーを手に彫刻のもとへ。
a0155104_19050849.jpg




バーナーで炙られた氷の表面は瞬間的に解けて
切削によってできた細かな傷がなくなり
ガラスのような透明感と光沢を宿す。
a0155104_19080315.jpg



ダイバーの彫刻は
向こうが透けて見えるくらいになる。
a0155104_19103899.jpg



赤羽目さんが表面処理を行っている間、
加瀬さんは海の生きものの仕上げにかかっている。

時刻は4時25分。

タイムリミットまでおよそ1時間。
a0155104_19113919.jpg



4:42
加瀬さんが仕上げた海の生きものが登場。
これを本体に接着するという。
a0155104_19143136.jpg



熱帯魚(ツノダシ)1匹めを接着。
a0155104_19181805.jpg



タツノオトシゴ1匹めを接着。
a0155104_19185437.jpg



ツノダシ2匹め。
a0155104_19193439.jpg



ツノダシ3匹め。
a0155104_19204328.jpg



タツノオトシゴ2匹め。
a0155104_19214304.jpg





5時。
残り時間30分。

海の生きもの達全ての接着が完了。
彫刻全体が
圧倒的に賑やかさを増す。
a0155104_21351926.jpg




再び賑やかさを取り戻す会場。

完成から日の出までの
カラーライトアップを目当てに
多くのカメラマンが集まり始めている。
a0155104_21384077.jpg





加瀬さんがツノダシとタツノオトシゴにも表面処理を施す。
a0155104_21373655.jpg




台座に付いた削り屑を
平ノミで綺麗にする。
a0155104_21405964.jpg




彫刻を眺める
加瀬さんと赤羽目さん。

その手にもう道具は握られていない。
a0155104_21425228.jpg



5時10分。

作品完成。

a0155104_21441693.jpg

なんと、作業時間を20分残して
余裕のゴールだった。


赤羽目さんに笑みがこぼれる。
a0155104_21451868.jpg




観客が熱を帯びてくる。
a0155104_21514194.jpg




昨日の夕方にはなにもなかった場所に
幾多の氷彫刻が立ち並ぶ。
a0155104_21523724.jpg




5時30分。

競技終了のアナウンス。
a0155104_21534085.jpg



氷との戦いが終わった。



【11】に続く


【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】



by TamaWakaba | 2018-03-03 12:06 | 氷彫刻 | Trackback

  -    -  




基本的に何でも撮ります。     ※スマホの方は「PC版表示」での閲覧をおすすめします。
by 球わかば

球わかばプロフィール
リンクについて
著作権及び写真の使用
メディア掲載履歴
Twitter(更新通知+つぶやき)

*

最新の記事

称名滝(しょうみょうだき)を..
at 2018-06-17 09:47
「大内宿」 と「さざえ堂(円..
at 2018-06-10 22:37
那須神社皐月
at 2018-06-06 17:32
牛伏寺薄暑
at 2018-05-26 23:17
きりたんぽ鍋風鍋― メシを撮..
at 2018-05-18 23:37
菜の花咲く
at 2018-04-28 16:25
小布施町・千曲川堤防の桜堤(..
at 2018-04-24 18:16
弘法山古墳の桜 ― 桜記20..
at 2018-04-19 21:53
上越・高田城の桜 ― 桜記2..
at 2018-04-16 22:06
ろうかく梅園2018 ― 梅..
at 2018-04-12 17:16

記事ランキング

カテゴリ

全体
氷彫刻
花火
家でグルメ
外食日記
旅先見聞録
若一王子神社
松川響岳太鼓
イルミネーション
その他の祭・イベント
ニホンカモシカ
安曇野の白鳥
ニホンザル
アマガエル
名犬モモ
イヌ
ネコ
その他の生きもの
飛行機(軍用機)
飛行機(民間機)
夜空・星景・月
空・雲・天候
奈良井宿・妻籠宿
善光寺界隈
戸隠神社
その他の建造物・神社仏閣
自宅にて

梅の花
菜の花
スイレン
ハスとアマガエル
紅葉
その他の草木花
海辺の風景

自然風景その他
街の風景その他

物撮り
組写真的な組写真
ごあいさつ
お知らせ
レンズレビューと作例
その他
仁科濫觴記
写真考

未分類

タグ

(42)
(21)
(16)
(15)
(9)
(7)
(6)
(3)
(3)
(2)
(2)
(2)
(1)

以前の記事

2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月

最新のコメント

hi-guchiさん ..
by TamaWakaba at 21:42